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子どもの脳を傷つけない育児を

~大人のイライラぶつけていませんか?~

こんにちは。子育てママのゆきです。
3月に入り、少しずつ春の陽気を感じられる日も増えてきましたね。
とはいっても、まだ寒い日もあったり体調管理が難しい季節ですが、皆さん元気にお過ごしでしょうか。

今日は子育てについて、「子どもの脳を傷つけない育児」というテーマでお話したいと思います。
殴ったり、放置したりするといった明らかな虐待から「しつけ」のつもりで叩いたり、「ダメな子!」と口走ったりすることまで。
子どもは大人の想像以上にこうした日常の場面で、大きく傷ついています。
「マルトリートメント」(maltreatment=不適切な養育)と呼ばれる大人のこうした行為。
実は子どもの脳にも影響を与えているんです。

子どもが傷つく行為 マルトリートメント

一生懸命子育てをするあまり、厳しくしつけをしたり、必要以上に強い言葉で叱ったり…そんな経験がある方は少なくないのではないでしょうか。
子どもに対しての不適切な行為「マルトリートメント」は、加害の意図の有無に関係なく、子どもを傷つける行為であるかどうかが判断の基準となります。
教育熱心で、子育てに夢中な人ほど気を付けたいマルトリートメント。
具体的にどんなことに配慮するべきなのでしょうか。

夫婦げんかは代表的なマルトリートメント

直接的な暴言や暴力、面倒をみないなどの育児放棄はもちろんですが、間接的な行為でも、子どもは傷ついています。
そのひとつが「子どもの前での激しい夫婦げんか」。
「直接の被害がないなら問題ない」という考えは間違いです。
大好きな両親がいがみ合っているのを子どもが見聞きするのは大きなストレスなんです。

ストレスで子どもの脳は委縮する

マルトリートメントが過度で、頻繁に起きていると、こころや脳を傷つけてしまう可能性も。
具体的にどんな変化が起きているのか、詳しく見ていきます。

激しい体罰で委縮する前頭前野
「しつけ」のつもりでも、手をあげればそれは「体罰」。
身体的なストレスが重なると犯罪抑止力や感情をコントロールする前頭前野が委縮するということがわかっています。

強いストレスで変形する視覚野
視覚的な処理を行う部位。
記憶を呼び起こす役割も担います。
夫婦げんかや、家族への激しい暴力などを目撃すると、脳の視覚野の容量が大きく減少してしまいます。

暴言によって変形する聴覚野
比較的耳に近い位置にあり、音や会話、コミュニケーションを司ります。
暴言を受けると、聴覚野周辺の神経伝達の効率が悪くなり、難聴になってしまうことも。

幼少期の傷がうつや依存症に?

誕生直後から人間の脳はさまざまな刺激を受けることにより、神経細胞を結びつけるためのシナプスが急激に増え、発達していきます。
とくに0~4歳の間は飛躍的に脳が成長を遂げる時期なのですが、同時にこの時期に脳が過度のストレスを受け続けると、その苦しみから生き延びようと、子どもの脳は自ら委縮してしまいます。
そしてそれは大人になってから、うつや依存症として現れることも。
幼少期は特に大人の態度が直接的に脳に影響してしまうことを、大人がもっと自覚する必要があります。
一方で、過去に虐待等の経験があった大人でも、治療によって脳が回復する可能性も。
「トラウマの治療」といい、今はそういったケアをする場所も多くなってきていますので、不安な気持ちがあれば、近くの心療内科などに相談しましょう。

夫婦げんか以外にも子どもの脳を傷つける行為

夫婦げんか以外にも、たとえばこんな行為をマルトリートメントと呼びます。
無意識な行為が、じつは子どもを傷つけているかもしれません。

激しくガミガミ言う

家庭以外にも、保育園や学校などでの大人からの思わぬことばで傷つくことも
●きつい調子で𠮟りつける、非難する、侮辱する、人格を否定する、過小評価する、嘲笑する、などはとくに子どものこころと脳を深く傷つける「暴言」です。
●子どもを支配するように、何度も同じ言葉を繰り返すことも、大人と同じように言い返すことの出来ない子どもにとっては暴力と感じられます。
●ことばの暴力を受け続けると、本当は話せるのにことばを発しなくなってしまう「運動性失語症」を発症する恐れも。

ながら育児

子どもが話しているのにテレビやスマートフォンに夢中で、適当な返事を繰り返していませんか?
●目を見て話さないことが習慣化すると、親の姿が見えなくても後追いしなくなってしまうことも。
●子どもが帰宅したり、昼寝から目覚めても他のことに夢中で、しばらく無視していると不安な気持ちに。
●いつも仕事や家事などの自分の作業に夢中で、子どもとの会話や、コミュニケーションが片手間になっていると、子どもは「自分が大切にされていない」と感じてしまう。

虐待も他人事と思わないで

大切なのは、誰もが加害者になりうるのだと自覚することではないでしょうか。
テストの点数が悪くて子どもを追いつめたり、行動を監視し口出しをするなども「マルトリートメント」です。
これらは多くの大人が無意識に行いがちです。
でも暴力的なもの言いや、支配しようとする行為が、子どもの心身にマイナスの影響しかない、ということがもっと知られれば、避けられる事態もあるのではないでしょうか。
自分に余裕がなく、子どもを傷つけてしまいそうなときは、とにかく第三者に相談してくださいね。
1人で抱え込まないこと、深く考えすぎないことはとても大切です。

いかがでしたか。
「マルトリートメント」という言葉を初めて耳にしたという方もいるかもしれませんね。
次回は、うっかり子どもを傷つけるマルトリートメントをなくすための対策についてお話していきたいなと思います。

本日もお読みいただきありがとうございました。
引用・参考 「月間クーヨン 育児をまじめにたのしく」

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